建設業許可における業種別許可件数について

1.建設業許可における業種区分

(1)業種ごとの許可

一定の建設工事の完成を請け負うことを営業するには、建設業法3条に基づく許可を受けなければならない。

建設業の許可制度は、「業種別許可制」となっており、建設工事の種類ごとに許可を取得することになっている。

(2)業種区分

建設工事は、「建設業法」において29種類に分類されている。

  • 土木一式工事と建築一式工事の2つの一式工事
  • 27の専門工事(たとえば大工工事)

では、工事の種類ごとに、どれくらいの許可が取得されているのだろうか?

2.国土交通省における統計資料

(1)「建設業許可業者数調査の結果について」

国土交通省では、建設業に許可制度を採用した昭和47年度以降、毎年度(3月末時点)における全国の建設業許可業者数を調査し発表している。

令和5年5月24日に公表された令和5年3月末時点の建設業許可業者数に関する調査結果は、つぎのとおり。

参考記事(外部リンク)
国土交通省のウェブサイトです。政策、報道発表資料、統計情報、各種申請手続きに関する情報などを掲載しています。

(2)過去の「建設業許可業者数調査の結果について」の閲覧

国土交通省のHPでは、検索をすれば、過去の調査も確認することができる。

「建設業許可業者数調査」として一覧になっているものを見つけられなかったので、令和2年・3年・4年のリンク先を貼っておく。
(しばらくすると消えてしまいそう・・・)

参考記事(外部リンク)
国土交通省のウェブサイトです。政策、報道発表資料、統計情報、各種申請手続きに関する情報などを掲載しています。
国土交通省のウェブサイトです。政策、報道発表資料、統計情報、各種申請手続きに関する情報などを掲載しています。
国土交通省のウェブサイトです。政策、報道発表資料、統計情報、各種申請手続きに関する情報などを掲載しています。

3.令和5年「建設業許可業者数調査の結果について」を読む

令和5年「建設業許可業者数調査の結果について」から、気になる数値をピックアップしてみる。

(1)全国の許可業者数

令和5年3月末時点の建設業許可業者数は474,948社

とても多い。
(大分市や倉敷市の人口と同じくらい!)
ただしピーク時(平成12年3月末時点。600,980社!)からは21%減少している。

また、新規の建設業許可を取得した業者は16,404社
前年度比では12.8%の減少となっている。

令和5年3月末平成31年3月末平成12年3月末
許可業者数474,948468,311600,980
新規業者数16,40416,24524,280

(2)業種別許可件数

なお、業種については、1つの建設業許可業者が複数の業種で許可を取得することができる点に留意。
以下は、業種ごとの許可件数となる。

上位10業種
1. とび・土工178,667
2. 建築144,623
3. 土木130,959
4. 舗装96,512
5. 鋼構造物88,598
6. 管88,438
7. 水道施設86,955
8. 内装仕上85,954
9. 大工78,585
10.石75,869

(3)感想

上記の他にも、「都道府県別許可業者数」や「資本金階層別業者数」など、おもしろい調査結果が掲載されていた。

建設業許可を主戦場とする行政書士の先生(とりわけ新規開業の方)には、非常に参考となるのではないだろうか。

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