効力発生日について(組織変更・組織再編と減資)

1.組織変更・組織再編

(1)条文

会社法(平成十七年法律第八十六号)
(組織変更の効力発生日の変更)
第七百八十条 
組織変更をする株式会社は、効力発生日を変更することができる。
2 前項の場合には、組織変更をする株式会社は、変更前の効力発生日(変更後の効力発生日が変更前の効力発生日前の日である場合にあっては、当該変更後の効力発生日)の前日までに、変更後の効力発生日を公告しなければならない。
3 第一項の規定により効力発生日を変更したときは、変更後の効力発生日を効力発生日とみなして、この款及び第七百四十五条の規定を適用する。

(吸収合併等の効力発生日の変更)
第七百九十条 消滅株式会社等は、存続会社等との合意により、効力発生日を変更することができる。
2 前項の場合には、消滅株式会社等は、変更前の効力発生日(変更後の効力発生日が変更前の効力発生日前の日である場合にあっては、当該変更後の効力発生日)の前日までに、変更後の効力発生日を公告しなければならない。
3 第一項の規定により効力発生日を変更したときは、変更後の効力発生日を効力発生日とみなして、この節並びに第七百五十条、第七百五十二条、第七百五十九条、第七百六十一条、第七百六十九条及び第七百七十一条の規定を適用する。

(2)まとめ

「公告」となっているので、必ずしも官報公告というわけではない。

なお、効力発生日を変更した場合には、登記申請に際して、つぎの書面が必要となってくる。

  • 効力発生日の変更にかかる、存続会社の取締役会議事録(または取締役の決定書)。
  • (組織再編の場合)効力発生日の変更にかかる当事会社の契約書

2.減資

(1)条文

会社法(平成十七年法律第八十六号)
(債権者の異議)
第四百四十九条 
株式会社が資本金又は準備金(以下この条において「資本金等」という。)の額を減少する場合(減少する準備金の額の全部を資本金とする場合を除く。)には、当該株式会社の債権者は、当該株式会社に対し、資本金等の額の減少について異議を述べることができる。ただし、準備金の額のみを減少する場合であって、次のいずれにも該当するときは、この限りでない。
一 定時株主総会において前条第一項各号に掲げる事項を定めること。
二 前条第一項第一号の額が前号の定時株主総会の日(第四百三十九条前段に規定する場合にあっては、第四百三十六条第三項の承認があった日)における欠損の額として法務省令で定める方法により算定される額を超えないこと。
(・・・)
6 次の各号に掲げるものは、当該各号に定める日にその効力を生ずる。ただし、第二項から前項までの規定による手続が終了していないときは、この限りでない。
一 資本金の額の減少 第四百四十七条第一項第三号の日
二 準備金の額の減少 前条第一項第三号の日
7 株式会社は、前項各号に定める日前は、いつでも当該日を変更することができる。

(2)まとめ

というわけで、「公告せよ」ということにはなっていない。

なお、効力発生日を変更した場合には、登記申請に際して、つぎの書面が必要となってくる。

  • 効力発生日の変更にかかる、取締役会議事録(または取締役の決定書)。