廃棄物の処理及び清掃に関する法律について(3)

2022年4月7日

1.一般廃棄物処理業について

廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和四十五年法律第百三十七号)
第七条 
一般廃棄物の収集又は運搬を業として行おうとする者は、当該業を行おうとする区域(運搬のみを業として行う場合にあつては、一般廃棄物の積卸しを行う区域に限る。)を管轄する市町村長の許可を受けなければならない。ただし、事業者(自らその一般廃棄物を運搬する場合に限る。)、専ら再生利用の目的となる一般廃棄物のみの収集又は運搬を業として行う者その他環境省令で定める者については、この限りでない。
2 前項の許可は、一年を下らない政令で定める期間ごとにその更新を受けなければ、その期間の経過によつて、その効力を失う。

(・・・)
6 一般廃棄物の処分を業として行おうとする者は、当該業を行おうとする区域を管轄する市町村長の許可を受けなければならない。ただし、事業者(自らその一般廃棄物を処分する場合に限る。)、専ら再生利用の目的となる一般廃棄物のみの処分を業として行う者その他環境省令で定める者については、この限りでない。
7 前項の許可は、一年を下らない政令で定める期間ごとにその更新を受けなければ、その期間の経過によつて、その効力を失う。
(・・・)
12 第一項の許可を受けた者(以下「一般廃棄物収集運搬業者」という。)及び第六項の許可を受けた者(以下「一般廃棄物処分業者」という。)は、一般廃棄物の収集及び運搬並びに処分につき、当該市町村が地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二百二十八条第一項の規定により条例で定める収集及び運搬並びに処分に関する手数料の額に相当する額を超える料金を受けてはならない。
13 一般廃棄物収集運搬業者又は一般廃棄物処分業者は、一般廃棄物処理基準(特別管理一般廃棄物にあつては、特別管理一般廃棄物処理基準)に従い、一般廃棄物の収集若しくは運搬又は処分を行わなければならない
14 一般廃棄物収集運搬業者は、一般廃棄物の収集若しくは運搬又は処分を、一般廃棄物処分業者は、一般廃棄物の処分を、それぞれ他人に委託してはならない

キーワードを抜粋

一般廃棄物収集運搬業者
:第一項の許可(市町村長の許可)を受けた者

一般廃棄物処分業者
:第六項の許可(市町村長の許可)を受けた者

一般廃棄物処理基準
:市町村が行うべき一般廃棄物の収集、運搬及び処分に関する基準。廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令(昭和四十六年政令第三百号)4条にて定められている。

2.産業廃棄物処理業について

第十四条 
産業廃棄物(特別管理産業廃棄物を除く。・・・。)の収集又は運搬を業として行おうとする者は、当該業を行おうとする区域(運搬のみを業として行う場合にあつては、産業廃棄物の積卸しを行う区域に限る。)を管轄する都道府県知事の許可を受けなければならない。ただし、事業者(自らその産業廃棄物を運搬する場合に限る。)、専ら再生利用の目的となる産業廃棄物のみの収集又は運搬を業として行う者その他環境省令で定める者については、この限りでない。
2 前項の許可は、五年を下らない期間であつて当該許可に係る事業の実施に関する能力及び実績を勘案して政令で定める期間ごとにその更新を受けなければ、その期間の経過によつて、その効力を失う。
(・・・)
6 産業廃棄物の処分を業として行おうとする者は、当該業を行おうとする区域を管轄する都道府県知事の許可を受けなければならない。ただし、事業者(自らその産業廃棄物を処分する場合に限る。)、専ら再生利用の目的となる産業廃棄物のみの処分を業として行う者その他環境省令で定める者については、この限りでない。
7 前項の許可は、五年を下らない期間であつて当該許可に係る事業の実施に関する能力及び実績を勘案して政令で定める期間ごとにその更新を受けなければ、その期間の経過によつて、その効力を失う。
(・・・)
12 第一項の許可を受けた者(以下「産業廃棄物収集運搬業者」という。)又は第六項の許可を受けた者(以下「産業廃棄物処分業者」という。)は、産業廃棄物処理基準に従い、産業廃棄物の収集若しくは運搬又は処分を行わなければならない
(・・・)
15 産業廃棄物収集運搬業者その他環境省令で定める者以外の者は、産業廃棄物の収集又は運搬を、産業廃棄物処分業者その他環境省令で定める者以外の者は、産業廃棄物の処分を、それぞれ受託してはならない
16 産業廃棄物収集運搬業者は、産業廃棄物の収集若しくは運搬又は処分を、産業廃棄物処分業者は、産業廃棄物の処分を、それぞれ他人に委託してはならない。ただし、事業者から委託を受けた産業廃棄物の収集若しくは運搬又は処分を政令で定める基準に従つて委託する場合その他環境省令で定める場合は、この限りでない。
(・・・)

キーワードを抜粋

産業廃棄物収集運搬業者
:第一項の許可(都道府県知事の許可)を受けた者

産業廃棄物処分業者
:第六項の許可(都道府県知事の許可)を受けた者

産業廃棄物処理基準
:政令で定める産業廃棄物の収集、運搬及び処分に関する基準。廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令(昭和四十六年政令第三百号)6条にて定められている。

一般廃棄物処理業とは、15項・16項の記載ぶりが異なる。

この点については、次項。

3.産業廃棄物処理業における受託禁止の例外

廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則(昭和四十六年厚生省令第三十五号)
第十条の六の五 
法第十四条第十五項の環境省令で定める者は、次の各号に掲げる区分に応じ、当該各号に定める者とする。
一 収集又は運搬の受託 第八条の二の八第一号から第三号までに掲げる者
二 処分の受託 第八条の三第一号から第三号までに掲げる者

第八条の二の八 
法第十二条第五項の環境省令で定める産業廃棄物の運搬を委託できる者は、次のとおりとする。
一 市町村又は都道府県(法第十一条第二項又は第三項の規定により産業廃棄物の収集又は運搬をその事務として行う場合に限る。)
二 専ら再生利用の目的となる産業廃棄物のみの収集又は運搬を業として行う者
三 第九条各号に掲げる者
(・・・)

第八条の三 
法第十二条第五項の環境省令で定める産業廃棄物の処分を委託できる者は、次のとおりとする。
一 市町村又は都道府県(法第十一条第二項又は第三項の規定により産業廃棄物の処分をその事務として行う場合に限る。)
二 専ら再生利用の目的となる産業廃棄物のみの処分を業として行う者
三 第十条の三各号に掲げる者

(・・・)

施行規則9条、10条の3については、長かったので記載はしない。

4.産業廃棄物処理業における再委託禁止の例外

施行規則(昭和四十六年厚生省令第三十五号)
第十条の七 
法第十四条第十六項ただし書の環境省令で定める場合は、次のとおりとする。
一 中間処理業者から委託を受けた産業廃棄物(・・・)の収集若しくは運搬又は処分(最終処分を除く。以下この条において同じ。)を次のイからトまでに定める基準に従つて委託する場合
イ 産業廃棄物の運搬にあつては、他人の産業廃棄物の運搬を業として行うことができる者であつて委託しようとする産業廃棄物の運搬がその事業の範囲に含まれるものに委託すること。
ロ 産業廃棄物の処分又は再生にあつては、法第十五条の四の五第一項の許可を受けて輸入された廃棄物以外の廃棄物に限り委託することができることとし、かつ、他人の産業廃棄物の処分又は再生を業として行うことができる者であつて委託しようとする産業廃棄物の処分又は再生がその事業の範囲に含まれるものに委託すること。
ハ 委託契約は、書面により行い、当該委託契約書には、次に掲げる事項についての条項が含まれ、かつ、第八条の四で定める書面が添付されていること。
(1) 委託する産業廃棄物の種類(・・・)及び数量
(・・・)
(12) 委託契約を解除した場合の処理されない産業廃棄物の取扱いに関する事項
ニ ハに規定する委託契約書及び書面をその契約の終了の日から五年間保存すること。
ホ あらかじめ、当該中間処理業者に対して再受託者の氏名又は名称(法人にあつては、その代表者の氏名を含む。)及び当該委託がイ又はロに掲げる基準に適合するものであることを明らかにし、当該委託について次に定める事項が記載された当該中間処理業者の書面による承諾を受けていること。
(1) 委託した産業廃棄物の種類(・・・)及び数量
(2) 再委託者の氏名又は名称、住所及び許可番号
(3) 承諾の年月日
(4) 再受託者の氏名又は名称、住所及び許可番号
ヘ ホに規定する書面の写しをその承諾をした日から五年間保存すること。
ト 再受託者に当該産業廃棄物を引き渡す際には、その受託に係る契約書に記載されているハ(1)から(4)までに掲げる事項を記載した文書を再受託者に交付すること。
二 法第十九条の三(第二号に係る部分に限る。)、第十九条の五又は第十九条の六の規定に基づき命令を受けた者が、当該命令を履行するために必要な範囲で、当該者に当該命令に係る産業廃棄物の処理を委託した者の承認を得て他人にその処理を委託する場合