1.合筆と登記の日付について
表示に関する登記ですが、条文を確認します。
不動産登記規則(平成十七年法務省令第十八号)
(合筆の登記における表題部の記録方法)
第百六条
登記官は、甲土地を乙土地に合筆する合筆の登記をするときは、乙土地の登記記録の表題部に、合筆後の土地の表題部の登記事項、何番の土地を合筆した旨及び従前の土地の表題部の登記事項の変更部分を抹消する記号を記録しなければならない。
2 登記官は、前項の場合には、甲土地の登記記録の表題部に何番の土地に合筆した旨及び従前の土地の表題部の登記事項を抹消する記号を記録し、当該登記記録を閉鎖しなければならない。
「甲土地を乙土地に合筆する合筆の登記をするとき」には、乙土地の表題部に次の事項を記録する。
- 合筆後の土地の表題部の登記事項
- 何番の土地を合筆した旨
- 従前の土地の表題部の登記事項の変更部分を抹消する記号
甲土地の表題部には、次の事項を記録する。また、記録後は甲土地の登記記録は閉鎖される。
- 何番の土地に合筆した旨
- 従前の土地の表題部の登記事項を抹消する記号
2.甲区の記載について
合筆したときには、表題部だけでなく甲区にも記録がなされることも。
不動産登記規則(平成十七年法務省令第十八号)
(合筆の登記における権利部の記録方法)
第百七条
登記官は、前条第一項の場合において、合筆前の甲土地及び乙土地が所有権の登記がある土地であるときは、乙土地の登記記録の甲区に次に掲げる事項を記録しなければならない。
一 合併による所有権の登記をする旨
二 所有権の登記名義人の氏名又は名称及び住所並びに登記名義人が二人以上であるときは当該所有権の登記名義人ごとの持分
三 合筆の登記に係る申請の受付の年月日及び受付番号
四 (・・・)
(・・・)
6 登記官は、第一項の場合において、甲土地及び乙土地の登記記録に登記の目的、申請の受付の年月日及び受付番号並びに登記原因及びその日付が同一の担保権の登記があるときは、乙土地の登記記録に当該登記が合筆後の土地の全部に関する旨を付記登記によって記録しなければならない。
(1)合筆前の各土地が所有権の登記がある土地であった場合
乙土地について、つぎの事項を甲区に記録する。
- 合併による所有権の登記をする旨
- 所有権の登記名義人の氏名等
- 合筆の登記に係る申請の受付の年月日及び受付番号
(2)「合筆の登記に係る申請の受付の年月日及び受付番号」とは?
合筆は登記官がその登記をすることによって生じるため「記録をした日」が登記の日付となる。
「原因及びその日付〔登記の日付〕」欄には登記完了日が記録される。
一方で、規則107条1項3号においては、受付の年月日が記録される。「受付年月日・受付番号」欄に受付年月日が記録される。
規則107条6項においては、「記録をした日」が「権利者その他の事項」欄に記録される。