所有権移転にかかる仮登記・本登記の登録免許税率

1.登録免許税法を確認

(信託については除く)

(1)条文

参照条文

登録免許税法(昭和四十二年法律第三十五号)

(課税標準及び税率)
第九条 
登録免許税の課税標準及び税率は、この法律に別段の定めがある場合を除くほか、登記等の区分に応じ、別表第一の課税標準欄に掲げる金額又は数量及び同表の税率欄に掲げる割合又は金額による。

(仮登記等のある不動産等の移転登記の場合の税率の特例)
第十七条 
別表第一第一号(十二)イからヘまでに掲げる仮登記がされている同号に掲げる不動産について、当該仮登記に基づき所有権の保存若しくは移転の登記、地上権、永小作権、賃借権若しくは採石権の設定、転貸若しくは移転の登記、配偶者居住権の設定の登記、信託の登記又は相続財産の分離の登記を受ける場合には、これらの登記に係る登録免許税の税率は、当該不動産についての当該登記の同号の税率欄に掲げる割合から次の表の上欄に掲げる登記の区分に応じ同表の下欄に掲げる割合を控除した割合とする。

所有権の保存の登記1000分の2
所有権の相続(相続人に対する遺贈を含む。以下同じ。)又は法人の合併による移転の登記1000分の2
所有権の共有物(その共有物について有していた持分に応じた価額に対応する部分に限る。以下同じ。)の分割による移転の登記1000分の2
所有権のその他の原因による移転の登記1000分の10

(・・・)

別表第一

登記、登録、特許、免許、許可、認可、認定、指定又は技能証明の事項課税標準税率
(二) 所有権の移転の登記
イ 相続又は法人の合併による移転の登記不動産の価額1000分の4
ロ 共有物の分割による移転の登記不動産の価額1000分の4
ハ その他の原因による移転の登記不動産の価額1000分の20
(・・・)(・・・)(・・・)
(十二) 仮登記
ロ 所有権の移転の仮登記又は移転の請求権の保全のための仮登記
(1) 相続又は法人の合併による移転の仮登記又は移転の請求権の保全のための仮登記不動産の価額1000分の2
(2) 共有物の分割による移転の仮登記又は移転の請求権の保全のための仮登記不動産の価額1000分の2
(3) その他の原因による移転の仮登記又は移転の請求権の保全のための仮登記不動産の価額1000分の10

(2)整理

まず、仮登記については、登録免許税法・別表第1の(12)において、それぞれの仮登記について「課税標準」「税率」が定められている。

仮登記に基づき本登記をするときには、登録免許税法17条1項より、本登記における税率(たる割合)から同項記載の表に従った割合を控除した割合となる。

登記原因が売買の場合には、
【1】仮登記における税率は1000分の10
【2】本登記における税率は、1000分の20から1000分の10を控除した、1000分の10
となる。

より形式的に記載すれば、
【1】仮登記における税率は別表第1(十二)ロ(3)の税率による
【2】本登記における税率は「同表(2)ハ」の税率(割合)から上記(1)の税率(割合)を控除した税率(割合)
となる。

2.租税特別措置法との関係(土地の売買による所有権移転登記)

(1)租税特別措置法との関係

土地に関する登記原因を「売買」とする所有権の移転の登記については、租税特別措置法において税率が軽減されている。

参照条文

租税特別措置法(昭和三十二年法律第二十六号)

(土地の売買による所有権の移転登記等の税率の軽減)
第七十二条 
個人又は法人が、平成二十五年四月一日から令和十一年三月三十一日までの間に、土地に関する登記で次の各号に掲げるものを受ける場合には、当該各号に掲げる登記に係る登録免許税の税率は、登録免許税法第九条の規定にかかわらず、当該各号に掲げる登記の区分に応じ、当該各号に定める割合とする。
一 売買による所有権の移転の登記 千分の十五
二 所有権の信託の登記 千分の三
2 平成十五年四月一日から平成十八年三月三十一日までの間に登録免許税法別表第一第一号(十二)ロ(3)又はホ(1)に掲げる仮登記を受けた者が、土地について、当該仮登記に基づき前項の規定により同項各号の登記を受ける場合には、同法第十七条第一項の規定により控除する割合は、同項の規定にかかわらず、次の各号に掲げる登記の区分に応じ、当該各号に定める割合とする。
一 売買による所有権の移転の登記 千分の七・五
二 所有権の信託の登記 千分の一・五
3 平成十五年三月三十一日以前に登録免許税法別表第一第一号(十二)ロ(3)に掲げる仮登記を受けた者が、土地について、当該仮登記に基づき第一項の規定により同項第一号の登記を受ける場合には、同法第十七条第一項の規定により控除する割合は、同項及び所得税法等の一部を改正する法律(平成十五年法律第八号)附則第二十四条第四項の規定にかかわらず、千分の三とする。

租税特別措置法72条1項は、本登記における税率を変更するものであるから、
【1】仮登記における税率は1000分の10
【2】本登記における税率は、1000分の15から1000分の10を控除した、1000分の5
となる。

(2)租税特別措置法の変遷との関係

税率の改正に対応するため、仮登記を受けた時期によって税率計算が異なる。

【1】平成15年4月1日から平成18年3月31日までの間に仮登記を受けた場合は、
本登記における税率は、1000分の15から1000分の7.5を控除した、1000分の7.5
となる。

【2】平成15年3月31日以前に仮登記を受けた場合は、
本登記における税率は、1000分の15から1000分のを控除した、1000分の12
となる。

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